最小侵襲手術(Minimally Invasive Surgery=MIS)のお話です。
近年、短く小さな皮切(mini-incision)を用いた人工股関節置換術=THAが行われています。従来のTHAは15から20cm程度の皮切で行 われていましたが、最近では、8cm前後の皮切で行われています。当院では、MISを導入しており、皮切は通常7cmで行われています。これは、患者さん に対する侵襲が少なく(筋肉へのダーメージが少ない、早期退院・早期社会復帰が可能)美容的に傷が目立たないというメリットがあります。
しかし一方で術中の視野が狭くなるため術中の骨折やコンポーネント(部品)の設置不良などの問題が生じやすく、熟練した股関節専門医が用いるべき手術法であります。
股関節(太ももの付け根)のお話⑳
公開日:2012.02.25
最終更新日:2021.06.16