こんにちは!看護師の鈴木です。
ジメジメする時期がやってきましたね~、なんだか身体も重い感じがして一日中ぐうたらしたい気分です。
今回は「次亜塩素酸ナトリウム」についてご説明していきたいと思います。
消毒薬2:次亜塩素酸ナトリウムについて
次亜塩素酸ナトリウムは、酸化作用・漂白作用・殺菌作用をもち、不安定で分解しやすい性質があります。
強力な殺菌力を有する消毒薬であり、芽胞を含む全ての微生物に効力を示します。
先にメリット・デメリットをお伝えします。
〈次亜塩素酸ナトリウムのメリットとは〉
・芽胞を含む全ての微生物に効果を発揮
・引火性がないため、火気の近くでも使用可能
・希釈量・使用方法によってリネンや野菜や調理器具の消毒に使用可能
〈次亜塩素酸ナトリウムのデメリットとは〉
・希釈後時間が経つと効果が半減してしまうため、必要時に必要量の希釈が必要・作り置きが不可
・酸性になると分解反応が生じ、塩素ガスが発生してしまう ※酸性の洗剤等と混ぜてはいけない
・使用時には換気が必要
・希釈量によっては個人差がでることがあるため、消毒が不十分になることがある
・用途を間違えると、殺菌効果が得られないことがある
・金属腐食性が強く、木質には効果が得られないため、金属製・木質のものには使用できない
・残留性があるため、消毒後には必ず十分な洗浄が必要
・汚れがあると効果が半減するため、使用前には十分な洗浄が必要
・独特な臭いがある
・日光の当たらず、高温にならない場所で保管する
市販薬では、ピューラックスやハイターが有名ですかね。
知っている方もいるかと思いますが、ミルトンも次亜塩素酸ナトリウムなんですよ!
浸水時間や濃度によって殺菌できる菌種が異なるため市販薬によっては様々な使用方法で紹介されていると思います。
病院では
ノロウイルス付着の可能性がある便器や嘔吐物、手すりなどに対しては0.1%(1000ppm)の希釈で使用しています。
(市販だと泡洗浄ハイター1000がオススメ! 1000ppmの濃度で希釈せずに使用が可能で便利です)
ちなみにミルトンは0.0125%(125ppm)まで薄めて希釈するよう紹介されています。
(※ppmは次亜塩素酸ナトリウムなどに用いられる濃度の単位で1%=10000ppmに相当します)
今回伝えたいのは、次亜塩素酸ナトリウムは使用方法によっては身体に害を及ぼす薬剤ということです。
デメリットをみても分かる通り身体に入れてはいけないというのは十分伝わるかと思います。
最近、噴霧器を使用しての消毒方法が話題となっていますが、次亜塩素酸ナトリウムを直に身体に付着・吸入してしまう使用方法はオススメできません。
他の薬剤で殺菌できる菌であれば、アルコール製剤などを使用するのが良いと思います。
この前、患者さんがお会計のときに1000円札が旧と新だったので思わず写真を撮ってしまいました!
野口英世と夏目漱石のコラボ、あまり見られませんね!!
では、次回は「次亜塩素酸水」についてお話しましょう~☆