皆様こんにちは! 看護師の谷分です。
暖かくなってきましたね。スギ花粉が終わったにもかかわらず、数年前から通年制のアレルギー性鼻炎に悩まされており変わらずズルズルしております。
さて今回は、弾性ストッキングについて少しばかりお話させていただきます。
手術の際、患者様に履いて頂くものです。なぜこんなきつい物を・・・と思われる方もいらっしゃるかと。これは、深部静脈血栓症を予防するものです。深部静脈血栓症とは下肢の静脈に血の塊(血栓)ができて血管をふさいでしまうことです。血流が悪くなり、下肢がむくんだりふくらはぎが痛んだりします。これは、手術後の長期安静や飛行機などの乗り物で長時間足を動かさないでいるときにもおこります。いわゆるエコノミークラス症候群です。
弾性ストッキングを着用することで筋のポンプ作用(ふくらはぎの筋肉の収縮で下肢の静脈を圧迫して血液をしぼり出す作用)と,静脈弁機能(下肢に血液が溜まるのを防止する逆流防止機能)を改善することができます。すなわち下肢の静脈周囲を圧迫することにより、血流を改善してくれるのです。
それには、適切なサイズや用途に応じた弾性ストッキングを選ぶ必要があります。
当クリニックでは、膝下のハイソックスタイプで足先に穴が開いていて足の指が見えるものです。足の指が見えることで血流が悪くなっていないか確認することができます。
それから、フットポンプという機械を使います。足底部を機械的に圧迫・弛緩することで血流を生じさせるものです。下肢の運動ができない場合でも、他動的に下肢の静脈還流を促すことが可能です。
ですが、足の指・足首をよく動かすことも大事です。映画鑑賞など長時間座っていたあとむくみを感じた方いると思います。足首を動かしてあげるだけでもむくみが軽くなりますので是非やってみてください。
【弾性ストッキング】
公開日:2017.04.18
最終更新日:2021.06.16