臼蓋形成不全症とは難しい言葉です。
わかりやすく言いますと
「骨盤側の臼蓋という部分=屋根の部分が発育不全(形成不全)」
本来あるべき屋根が足りないと言い換えるとわかりやすくなるかもしれません。
前回お話した、先天性股関節脱臼に起因する先天的(生まれつき)な要因の強いもの、または先天性股関節脱臼がなくても臼蓋の発育が不完全な後天的なものがあるようです。
つまり臼蓋(骨盤側)の発育が不良で小さく、大腿骨頭(だいたいこっとう)を十分に覆うことができない状態をいいます。
体重の数倍の力がかかる関節ですから、骨頭をうける臼蓋の面積が狭いと、その狭い接触面に集中的に力が加わることになります。
(ヒールで足を踏まれると痛い!)
その結果、軟骨に傷がついてすり減ったり、変形を起こしたりして、変形性股関節症を引き起こしやすくなり、いろいろな障害も認めてきます。