【変形性股関節症】の治療についてのお話の続きです。
①保存的治療=手術をしない治療法についての最後のお話です。
*温熱療法:関節や筋肉の痛みを和らげ、血液の流れをよくします。ホットパックや極超音波のほか、温泉や家庭での入浴も効果的です。
*薬物療法:消炎鎮痛剤(除痛目的で使われますが、あくまでも対症療法(除痛)で原因療法(病気を治す)とし ての効果はありません。しかも、長期連用は胃腸障害や肝臓・腎臓などの副作用を引き起こす危険があり、また痛みがとれて無理をしてしまえば逆に股関節症を 進行させてしまいます。あくまでも他の保存療法との併用・補助と考えてください。消炎鎮痛剤入りのパップ剤(湿布薬)や軟膏は、副作用が少なく使いやすい のですが、皮膚の弱い方はかぶれに注意してください。
各種のサプリメント:グルコサミン、サメの軟骨、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などが、軟骨を再生するとして市販されています。かなり以前より臨床治験が行われていますが、その効果については今だ明らかではなく、医薬品としては認可されていません。服用する場合には、[疼痛の改善に役立つ可能性はあるが、軟骨の再性能については今後の研究待ち]ということを理解しておく必要があります。
股関節(太ももの付け根)のお話⑬
公開日:2012.01.07
最終更新日:2021.06.16