今回は、私たちが治療するにあたって必要なX-P(レントゲン)から股関節の病期(病気の重症度)分類のお話です。
a.前股関節症=臼蓋形成不全
軟骨破壊は最も軽い時期、臼蓋形成不全があり、骨頭が十分覆われていませんが、関節裂隙(関節のすきま)は保たれている状態をいいます。
b.初期股関節症
関節面の不適合、関節裂隙(関節のすきま)のわずかな狭小化や骨硬化(骨が硬くなること)・骨棘(骨のとげ)形成は認めますが、あっても小さい状態をいいます。
c.進行期股関節症
骨頭周辺、臼蓋底の部分に骨棘(骨のとげ)形成を認め、関節裂隙(関節のすきま)は明らかに狭小化するものです。骨硬化(骨が硬くなること)・骨嚢胞(骨の中に穴があくこと=空洞)などの変化や出現する状態をいいます。
d.末期股関節症
関節裂隙(関節のすきま)の消失や関節としての適合性が消失する状態をいいます。