A:出生前、および出生後(出生時)に大腿骨頭が関節包の中で脱臼している状態をいいます。脱臼とは、本来ある場所から、違う場所へ移動してしまうことをいいます。わかりやすく言えば、股関節が生まれつき外れてしまっていることです。発生率は出産1,000に対して1~3の割合(0.1%~0.3%)男女比は1:5~9と女子に多いと言われています。
その原因は、複雑で色々な因子が関与していると考えられており、欧米人に比べてアジア人、特に日本人に多いといわれています。その原因として人種的要因の他に、巻きオムツなどを使用し、新生児の下肢の動きを妨げるような文化的習慣が我が国にあったことが、大きく影響しているといわれています。しかし、真意はわかっていません。全身関節・靭帯弛緩性(関節・靭帯がゆるい)ホルモン分泌、遺伝的素因などが関与しているとされ、出産前の胎内異常位(お母さんのお腹の中での位置異常)出生後の股関節肢位等も関与しているといわれています。