皆様、こんちには。
リハビリテーション部主任の栗本です。
当院では、人工関節置換術の両側同時手術を行っております。
(特発性)大腿骨頭壊死症で両側痛みのある方や両側とも変形性股関節症の病期の進行度が進行期-末期の方は、一度の手術で人工関節置換を済ませることができます。
左右の変形の進行度合いや痛みの度合いが異なる場合でも、将来的に進行し手術が必要になる場合には、両側同時手術も選択肢の一つとなります。
両側同時手術は、一度の入院で手術が済み、費用の負担が軽減され、悪いところを残さず治療することになります。
片側の場合でも、両側の場合でも、入院期間は同じ10日間で退院することが可能です。
術後の痛みが少なくても、術後注意が必要な動作や周囲が馴染んで関節を思うように動かし快適に過ごすまでに片側の手術より期間を要することもありますが、術前の状態や個人差もあります。
【術前の歩行(2021/7/10:初診時)】
※患者様のご了承を得てホームページにアップさせて頂いております。
【術後6週目の歩行(2021/7/27:両人工股関節置換術施行、2021/9/6)】
※患者様のご了承を得てホームページにアップさせて頂いております。
最近では人工関節の性能も良くなっており脱臼しにくく、摩耗に強くて1回の手術で一生持つ可能性も高くなりました。
手術をして関節自体が動くようになっても、筋肉がしっかり働かなければ正しい動きができませんし、痛みをかばっていたために硬くなった筋肉は柔軟することで柔らかさを取り戻します。
手術によって痛みが取り除かれたその後は、患者さまの頑張り次第でもあり、リハビリテーションは重要です。
痛みから解放され苦痛なく日常生活を過ごすようになりますが、意欲的にリハビリテーションを取り組んでいく事で、痛みのためにできなかったことに挑戦したり、人工関節を長持ちさせるためにもリハビリテーションの継続は大切なことです。